フィボナッチを利用したテクニカル分析によって、過去の価格の動きを分析することで、将来の価格の動きを予測することができます。
フィボナッチリトレースメントは、投資家やトレーダーにとって貴重な分析ツールであり、市場のトレンドを分析し、投資判断を行う際に役立ちます。
この記事では、FXのフィボナッチとは何か、フィボナッチリトレースメントの使い方やトレード方法を解説します。
FXのフィボナッチとは
FXのフィボナッチとは、価格の動きを予測するためのテクニカル分析の一つです。
フィボナッチは、数列の一種で、次の数を前の2つの数の和として求めるという特徴があり、
例えば、1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, … と続く数列があります。
FXの場合、この数列の比率を利用して価格の動きを分析。
具体的には、価格が上昇した場合には前の高値から、下落した場合には前の安値から、一定の比率で支持・抵抗線を引きます。
これをフィボナッチリトレースメントと呼びます。
また、価格が上昇した後の調整期間である「リトレースメント」と呼ばれる期間においても、同じフィボナッチ数列に基づいて、支持・抵抗線を引くことができます。
フィボナッチリトレースメントとは
FXのフィボナッチリトレースメントは、過去の価格の動きを分析するテクニカル分析の一種で、価格がどこまで戻るかを予想する手法です。
具体的には、価格が上昇した後に下落した場合、その下落した価格の範囲で、前の高値から一定の比率（主に23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、そして76.4%）を引いて、支持（サポート）ラインを作ります。
この時、23.6%が最小のリトレースメント率、61.8%が最大のリトレースメント率とされています。
同様に、価格が下落した後に上昇した場合には、前の安値から同じ比率を引くことで、抵抗（レジスタンス）ラインを作ります。
この時、23.6%が最小のリトレースメント率、61.8%が最大のリトレースメント率とされています。
フィボナッチリトレースメントの使い方
過去の価格の動きを調べる
フィボナッチリトレースメントを使うためには、過去の価格の動きを調べる必要があります。
具体的には、価格が上昇した後に下落した場合、下落した価格の範囲を調べます。
価格が下落した後に上昇した場合には、上昇した価格の範囲を調べます。
リトレースメント率を決定する
フィボナッチリトレースメントでは、23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、そして76.4%の比率を使います。
どの比率を使うかは、トレーダーが自分で決めることができますが、一般的には、38.2%、50.0%、61.8%の3つの比率を使うことが多いです。
支持・抵抗ラインを引く
過去の価格の動きを調べ、リトレースメント率を決定したら、それぞれの比率に基づいて、支持・抵抗ラインを引きます。
具体的には、価格が上昇した後に下落した場合、前の高値からリトレースメント率に応じた水平線を引いて、支持ラインを作ります。
価格が下落した後に上昇した場合には、前の安値からリトレースメント率に応じた水平線を引いて、抵抗ラインを作ります。
ラインの反転を確認する
支持・抵抗ラインを引いた後は、ラインを超えたり、反転したりするかどうかを確認します。
ラインを超えた場合には、価格がその方向に動く可能性が高くなります。
反転した場合には、価格がその方向とは反対の方向に動く可能性が高くなります。
フィボナッチリトレースメントを用いたトレード手法
リトレースメントに注目してエントリーポイントを探す
価格が上昇した後に下落し、支持ラインが形成された場合には、リトレースメント率に応じて、下落した価格の範囲からエントリーポイントを探します。
具体的には、38.2%、50.0%、61.8%のいずれかのラインが価格が戻る可能性が高いエリアとなります。
このエリアに価格が到達したら、買いエントリーをするという方法です。
価格が下落した後に上昇し、抵抗ラインが形成された場合には、リトレースメント率に応じて、上昇した価格の範囲からエントリーポイントを探します。
具体的には、38.2%、50.0%、61.8%のいずれかのラインが価格が戻る可能性が高いエリアとなります。
このエリアに価格が到達したら、売りエントリーをするという方法です。
エントリーポイントから逆張りする
リトレースメント率に応じたエントリーポイントが形成された後に、価格が支持・抵抗ラインを超えた場合には、逆張りのトレードをすることができます。
具体的には、価格が支持ラインを下回った場合に売り注文を出し、価格が抵抗ラインを上回った場合に買い注文を出すという方法です。
トレンドラインとの組み合わせ
フィボナッチリトレースメントは、トレンドラインとの組み合わせで使うことができます。
具体的には、トレンドラインを引き、リトレースメント率に応じた支持・抵抗ラインがトレンドラインと重なるエリアでエントリーするという方法です。
トレンドラインとフィボナッチリトレースメントを組み合わせることで、トレンド転換のタイミングを狙うことができます。
まとめ
FXのフィボナッチリトレースメントは、価格の変動に応じて支持・抵抗ラインを引くことで、今後の価格変動の予測を行う手法です。
特に、リトレースメント率に注目することで、価格の戻りやすい範囲を把握することができます。
フィボナッチリトレースメントを含めたテクニカル分析を慎重に行い、リスク管理に配慮しながらトレードすることが大切です。
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