FXのエリオット波動とは?基本原則と活用法について

テクニカル分析

市場分析の手法の中で、チャート上の価格変動に一定の規則性があることを探し出す方法の一つが「エリオット波動理論」です。

FX初心者には馴染みが薄いかもしれませんが、多くのチャート分析理論の中で人気の高い手法の一つです。

エリオット波動理論を理解し、具体的な取引にどのように活用するかを把握することは、FXで利益を追求する上で非常に重要です。

この理論の基本原則や分析方法について詳しく説明し、市場予測やエントリーポイントの決定に役立てる方法を解説します。

エリオット波動とは

エリオット波動とは、経済哲学者のラルフ・ネルソン・エリオット氏が考案した分析理論です。

この理論によれば、相場には特定のパターンが存在し、一定のサイクルを繰り返しながら動いていくとされています。

エリオット波動理論は、現在では多くのトレーダーが相場の方向性を予測するために利用される一つの分析方法として認知されています。

 

エリオット波動の基本形

エリオット波動理論は、5つの推進波と3つの修正波から構成されています。

波は、しばしば波動と呼ばれますが、これらは基本的に同じ意味です。

推進波は、相場が上昇する場合も下落する場合もどちらにもあり、

修正波は、推進波の5波動が終わった後に価格を修正するための波のことです。

推進波には、1波、2波、3波、4波、5波の順序で呼ばれる5つの波があります。

1波、3波、5波は大きな波であり、アクション波と呼ばれ、逆に、2波と4波は小さなリアクション波であり、波の流れを一時的に中断したり逆方向に戻す役割を持ちます。

これらの波の基本的な周期は、アクション波の1→リアクション波の2→アクション波の3→リアクション波の4→アクション波の5の順序で構成されます。

それぞれの波はフラクタル構造を持ち、1波の中にもさらに5つの波が存在していると言えるでしょう。

修正波も同様であり、波の呼び名がa波、b波、c波と変化しますが、アクション波のa→リアクション波のb→アクション波のcの流れで、価格を戻していく同じ動きをします。

 

エリオット波動の3原則

この理論は、3つの基本原則に基づいています。

それらは以下の通りです。

①波動1、3、5の中で、波動3が最も短くなることはありません。

②波動2は波動1よりも安値をつけることはありません。

③波動4は波動1の高値を下回ることはありません。

これらの基本原則を理解することで、エリオット波動理論を比較的簡単に理解することができます。

エリオット波動は、これらの基本原則に従って、フラクタル構造を形成し、分析の幅が広がっています。

このことも覚えておくと良いでしょう。

 

エリオット波動の活用法

エリオット波動を利用する場合、まずはチャートからトレンドの発生を読み取ります。

N波という基本形を見つけて、トレンドの発生と方向性(上昇・下降)を把握しましょう。

 

①利益確定や損切りのタイミングを考える際に、エリオット波動を活用できます。

波動は、値幅や方向感の分析に役立ちます。

ですから、利益確定ラインや損切ラインの決め方やタイミングを考える際に、エリオット波動を参考にすることができます。

他のテクニカル指標と組み合わせて使用し、根拠を増やせば、より高い確度を得られます。

ただし、過信せずに、そのラインで反発する可能性があるという判断にとどめるようにしましょう。

②エントリー方法として、エリオット波動を用いた最もシンプルな方法は、3波を捉えてエントリーすることです。

3波は全5波の中で最も大きく上昇・下降する幅があるため、大きな利益を狙えるでしょう。

具体的なエントリーのタイミングは、3波の途中、1波の高値(安値)を超えたタイミングです。

ただし、この高値(安値)を超えるかどうかは確認する必要があります。

また、決済のタイミングは、3波の終盤が最適です。

 

まとめ

エリオット波動理論は、相場の値動きが一定の波の形を取って進んでいくという仮説に基づく分析方法です。

この理論を使うことで、トレーダーは相場の方向性を予測することができます。

ただし、相場は複雑であり、単一の分析方法では不十分であるため、複数の視点からの情報収集が必要です。

エントリーポイントやエグジットポイントを決定するためには、他のテクニカル分析を併用するのが望ましいでしょう。

 

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