FXのチャートは、相場分析のために多くのトレーダーに利用されています。
FX取引において、チャートの分析は非常に重要です。
しかし、初心者にとってはチャートを見るときに、どこから手をつけたら良いかわからないことがあります。
そこで本記事では、FXチャートの見方について初心者でもわかりやすく解説します。
FXのチャートとは
FXのチャートとは、外国為替取引において、通貨ペアの価格の変化をグラフで表したものです。
FXのチャートを見ることで、過去の価格変動の傾向や現在の市場状況、将来の相場の動向を予測することができます。
一般的に、FXのチャートには以下のような種類があります。
ラインチャート
一定期間ごとに通貨ペアの終値をつないで描かれる線グラフです。価格のトレンドを確認するのに適しています。
バーチャート
一定期間ごとに通貨ペアの始値、終値、高値、安値を縦棒で表したグラフです。
価格変動の範囲を視覚的に確認するのに適しています。
ローソク足チャート
一定期間ごとに通貨ペアの始値、終値、高値、安値をローソク足の形で表したグラフです。
始値と終値の間の色や線の太さ、ローソク足の形状から、価格の変動傾向や市場の勢いを確認することができます。
FXチャートの見方
①時間軸を選択する
FXのチャートでは、過去の価格変動を確認するために、一定期間ごとに価格をまとめたグラフが表示されます。
この一定期間を時間軸と呼びます。
時間軸には、1分、5分、15分、1時間、4時間、1日、1週間、1ヶ月などがあります。取引スタイルや分析の目的に応じて、適切な時間軸を選択する必要があります。
FXのチャートで時間軸を選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。
トレードスタイルに合わせた時間軸を選ぶ
時間軸は、トレードスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
スキャルピングなどの短期トレードを行う場合は、1分足や5分足などの短い時間軸が適しています。
一方、デイトレードやスイングトレードなどの長期トレードを行う場合は、1時間足や4時間足、1日足などの長い時間軸が適しています。
チャートの目的に合わせた時間軸を選ぶ
チャートの目的に合わせた時間軸を選ぶことも大切です。
例えば、トレンドラインを引くためには長期的な視点が必要です。
その場合には、1日足や週足、月足のような長い時間軸を選ぶことが有効です。
逆に、短期的な値動きを確認する場合には、1分足や5分足のような短い時間軸を選ぶことが有効です。
チャートの読み方に慣れる
時間軸が短いチャートでは、価格変動が細かく表示されますが、ノイズが多い傾向があります。
初心者は、時間軸が短いチャートから始めると、価格変動が激しいために混乱してしまうことがあります。
時間軸が長いチャートから始め、価格変動のトレンドを把握した上で、徐々に時間軸を短くしていくことがおすすめです。
また、時間軸が異なる複数のチャートを並べて見ることで、より正確な相場観を得ることができます。
②チャートの種類を選択する
FXのチャートには、ラインチャート、バーチャート、ローソク足チャートなどの種類があります。
それぞれのチャートには、価格変動の特徴をより詳しく確認することができます。
例えば、ローソク足チャートは、市場の勢いや価格変動の範囲が一目でわかりやすいため、多くのトレーダーに利用されています。
以下では、FXのチャートの種類とそれぞれの特徴を説明します。
ラインチャート
ラインチャートは、価格の変動を折れ線グラフで表示するものです。
ラインチャートは、価格の流れやトレンドを確認するのに適しています。
また、価格変動のノイズが少ないため、トレンドを確認しやすいのが特徴です。
バーチャート
バーチャートは、1本のバーに価格の変動幅を表す棒を表示するチャートです。
バーチャートは、価格の高値や安値、始値、終値を把握するのに適しています。
また、ローソク足チャートと同じように、価格変動の範囲が一目で把握できるのが特徴です。
ローソク足チャート
ローソク足チャートは、ローソク足と呼ばれる図形を用いて価格変動を表したチャートです。
ローソク足は、価格の高値や安値、始値、終値を視覚的に表現することができます。
また、ローソク足の形状やパターンから、市場のトレンドや反転の可能性を判断することができます。
初心者の場合、ローソク足チャートを使用することが多いです。
それは、価格変動の高値や安値、始値、終値を一目で確認できるため、視覚的に相場のトレンドを把握することができるからです。
③テクニカル分析ツールを使用する
FXのチャートには、テクニカル分析ツールが用意されています。
例えば、移動平均線、RSI、MACD、ボリンジャーバンドなどがあります。
これらのツールを使用することで、過去の価格変動の傾向を分析し、将来の相場の動向を予測することができます。
移動平均線
移動平均線は、一定期間の平均価格を線で表したもので、トレンドを確認するのに使われます。
移動平均線が上昇している場合は、相場が上昇トレンドにあることを示し、移動平均線が下降している場合は、相場が下降トレンドにあることを示します。
MACD
MACDは、移動平均線を利用した指標で、相場のトレンドの方向性や転換点を把握するために使用されます。
MACDがゼロラインを上向きに突破すると、買いシグナルとなり、MACDがゼロラインを下向きに突破すると、売りシグナルとなります。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、移動平均線の上下に一定の幅を設けて描かれるバンドで、相場のボラティリティ(変動率)を測定するために使用されます。
価格がボリンジャーバンドの下限に近づいた場合は、相場がオーバーセル(売り過ぎ)状態にあることを示し、価格がボリンジャーバンドの上限に近づいた場合は、相場がオーバーバイ(買い過ぎ)状態にあることを示します。
RSI
RSIは、相場の過剰買い・過剰売りを測定するための指標で、相場が売り過ぎ・買い過ぎ状態にあるときにシグナルを発生させます。
RSIが30%を下回ると、相場が売り過ぎ状態にあることを示し、RSIが70%を超えると、相場が買い過ぎ状態にあることを示します。
④サポートラインやレジスタンスラインを引く
FXのチャートには、価格が下がったり上がったりするときに、支持される価格帯や抵抗される価格帯があることがあります。
これらの価格帯をサポートラインやレジスタンスラインと呼びます。
これらのラインを引くことで、将来の価格変動の範囲を予測することができます。
サポートラインの引き方
サポートラインは、価格が下落し、一定の価格水準で底をつけるときに引くことができます。
底をつけた価格水準の下に、その価格をサポートするようにラインを引きます。
サポートラインは、価格が下落してきたときに、その下に価格が下がることが少なくなるところで、サポートされることが多いです。
レジスタンスラインの引き方
レジスタンスラインは、価格が上昇し、一定の価格水準で天井をつけるときに引くことができます。
天井をつけた価格水準の上に、その価格をレジスタンスするようにラインを引きます。
レジスタンスラインは、価格が上昇してきたときに、その上に価格が上がることが少なくなるところで、レジスタンスされることが多いです。
ラインの維持
サポートラインやレジスタンスラインを引いたら、そのラインが維持される限り、価格が動くときにはそのラインが重要な役割を果たします。
ラインが維持されなくなった場合、価格がそのラインを突破することがあります。
その場合は、サポートラインが突破されると下落トレンドに、レジスタンスラインが突破されると上昇トレンドに移行することがあります。
FXチャートの見方で初心者が注意するポイント
適切な時間軸を選択する
チャートを見るときには、適切な時間軸を選択することが重要です。
1分足のチャートでは細かな値動きを確認できますが、同時にノイズが多くなります。
逆に、1日足のチャートでは価格変動の概要がわかりますが、細かな動きは見えにくいです。
トレードスタイルやトレードプランに合わせて、適切な時間軸を選ぶことが大切です。
チャートの種類を理解する
FXのチャートには、ラインチャート、バーチャート、ローソク足チャートなど、様々な種類があります。
初心者は、それぞれのチャートの特徴や使い方を理解し、自分に合ったチャートを選択することが重要です。
テクニカル分析ツールの使用に慣れる
テクニカル分析ツールは、過去の価格変動から将来の相場の動向を予測するためのものです。
初心者は、移動平均線やRSIなどの基本的なツールから始め、徐々に慣れていくことが重要です。
ただし、テクニカル分析ツールはあくまでも参考にしかならず、正確な予測を保証するものではありません。
まとめ
FXのチャートの見方を覚えることは、為替取引において非常に重要な要素です。
テクニカル分析ツールを活用して相場を読み取ることができれば、より正確な判断ができるようになるでしょう。
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