FXには、通貨価格の変動による損失を最小限に抑えるための様々な手法があります。
両建ては、短期的なトレードでリスク分散のための手法として使われることがあります。
この記事では、FXで両建てをするメリットとデメリット、注意点を解説します。
FXの両建てとは
FXの両建てとは、同時に買いポジションと売りポジションの両方を持つことを指します。
つまり、ある通貨ペアについて、同時にその通貨ペアを買いと売りの両方を保有することです。
例えば、USD/JPYの両建てを行う場合、同時にUSDを買い、JPYを売るポジションと、JPYを買い、USDを売るポジションを持ちます。
これにより、為替相場の動きに関わらず、通貨ペアのどちらかが上昇しても利益を得ることができます。
FXで両建てをするメリット
リスク分散効果
両建てを行うことで、通貨ペアのどちらか一方の方向に価格が動いた場合でも、両方のポジションで損失を被ることがありません。
したがって、投資家は、価格変動によるリスクを分散することができます。
これは、特に市場が急激な変動を示す場合に役立ちます。
含み損を抑えられる
両建てを行うことで、どちらか一方のポジションが含み損を抱えた場合でも、もう一方のポジションが含み益を抱えています。
そのため、両建てをすることで、含み損のリスクを軽減することができます。
FXで両建てをするデメリット
スプレッド費用
両建てを行う場合、一方のポジションが利益を出しても、もう一方のポジションが損失を出すことになります。
それにより、両建てをしている期間中にスプレッド費用が複数回発生することになります。
証拠金の額が倍増する
両建てをすることで、証拠金の額が倍増することになるため、必要な証拠金額が増えてしまうこともデメリットの一つです。
証拠金が増えると、レバレッジ効果が減少するため、ポジションの利益も減少する可能性があります。
スワップ金利の差額損失
両建てを行う場合、スワップ金利の差額が発生するため、それによって損失が生じることがあります。
通常、通貨ペアのどちらか一方に対してポジションを持つ場合には、スワップ金利がプラスになる可能性が高くなりますが、両建ての場合には、スワップ金利がマイナスになる可能性が高くなります。
そのため、スワップ金利の差額が損失となることがあります。
FXで両建てをする場合の注意点
両建てをしても損失が消えない
両建てをしても損失が消えるわけではありません。
両建てを行った場合、一方のポジションが利益を出しても、もう一方のポジションが損失を出すことになります。
両建ては、ポジションを分散させることでリスクを管理するための手法ですが、必ずしも損失を回避するためのものではありません。
例えば、同じ通貨ペアで両建てを行った場合、価格が上昇した場合には買いポジションが利益を出す一方で、売りポジションが損失を出すことになります。
また、価格が下落した場合には売りポジションが利益を出す一方で、買いポジションが損失を出すことになります。
このように、両建てをしても、必ずしも損失が消えるわけではありません。
両建てを行う場合には、リスク管理やポジションサイジングを適切に行い、損失を最小限に抑えるようにすることが重要です。
両建てで大きな利益は期待できない
両建てをすることで大きな利益を得ることは難しいでしょう。
両建ては、一方のポジションで損失を出したとしても、もう一方のポジションでその損失をカバーすることができるため、リスクを分散することができます。
しかし、その代わりに、利益も分散することになります。
両建てのメリットは、リスクを抑えることができることです。
リスクを抑えることができるため、安定的なトレードが可能になります。
しかし、その分、利益も抑えられることになります。
両建てをする場合には、ポジションサイズを適切に設定し、リスクとリターンのバランスを考慮したトレード戦略を立てることが重要です。
また、両建ては相場の方向性に関係なく、一定のリターンを得ることができる手法ではありません。
そのため、相場環境によっては、両建てを行うことで損失を出すこともあり得ます。
相場環境に合わせたトレード戦略を立てることが重要です。
両建てが利用できないFX会社もある
両建ては、同じ通貨ペアの買いポジションと売りポジションを同時に保有することでリスクを分散し、損失を最小限に抑えるための手法です。
しかし、両建てが許可されていないFX会社もあります。
一部のFX会社では、両建てが禁止されている場合があります。
そのため、両建てを行う場合には、事前に利用可能かどうかを確認することが必要でしょう。
また、利用可能な場合でも、FX会社によっては条件が設定されている場合があります。
両建てが利用できる場合でも、取引に関する手数料やスプレッド、スワップポイントの計算方法が異なることがあります。
そのため、両建てを行う場合には、利用可能なFX会社を比較し、自分にとって最適な環境を選ぶことが重要です。
まとめ
FXの両建てには、リスク分散効果などのメリットがありますが、スプレッド費用などのデメリットもあります。
両建てを行う場合には、十分なリスク管理とトレードプランが必要です。
また、投資家は常に相場の動向に注意を払い、ポジションを管理する必要があります。
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